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本日のコラムは、
ある時はシスアドに、ある時はインストラクターに、様々な活躍と
のリクエストによるものです。
ここは、ニューヨークのとあるビル
突然停止してしまったエレベータに悪態をつきながら
タフガイ刑事はエレベータシャフトを上り始めた。
タフガイ「チクショウ!犯人の野郎、なんでこんなビルに立て籠もり
やがったんだ、全くクソッタレだぜ。」
そこに、犯人からの携帯コールが鳴り響く、
犯人「どこの馬の骨のデカかは知らないが、このビルは既に我々の
支配下にある、コソコソとネズミの用に嗅ぎ回るのはやめてもらおうか」
タフガイ「うるせえ!ママのケツに、お休みのキッスをして
くたばりやがれ!」
さすが、タフガイ刑事は、アメリカン風な罵詈雑言はお手のものである。
犯人「いい度胸だ、こちらには100000000000人の人質がいる
お前が妙な動きをするたびに、人質を一人づつ殺していく。」
タフガイ「ネンネの時間だぜ、ボーイ!俺の目の前から消えな!
っていうか、一千億人とはまた、随分、人質の数が多いんだな、
どこから、集めて来たんだよ」
犯人「なあにアメフトスーパボウルのチケットをプレゼントするって、
ウソッパチで、アッという間に集まったのさ。
さて、こちらの要求を伝えさせてもらっていいかな」
タフガイ「ちょっと待てよ!ホットドッグを喰う時間をくれ
俺にはマスタードが不足している」
タフガイ刑事、不足しているのはマスタードだけではなさそうだ。
犯人「ああ、喜んで却下させてもらおう、んで、要求なんだが、
各階のエレベータのドアに二次元コードシンボルで要求を貼り付けておいた
直ちに解読して、速やかに要求に応えろ」
タフガイ「おい!ロクデナシ野郎、俺はエレベータの裏側に居るんだから
見えるワケないだろう!そもそも、なんだよ、その二次元コードシンボル
っていうのは?」
犯人「知らんのか、最近携帯でURLの読み込みに使用したりする、
四角いバーコードみたいなヤツだ。正式名称を『QRコード』と言う
類人猿に満たない知能のお前の為にもう少し解説してやると、
QRコードは、1994年日本のデンソーによって開発されたマトリクス型
2次元コードで、クイックレスポンスコードという名の通り、高速読み取りを
重視した日本で最も普及している2次元コードなんだ。
従来のバーコードは、せいぜい20桁程度の情報量だったが、
QRコードは、バーコードの数十倍から数百倍の情報量を扱う事ができる。」
タフガイ「キューピーコードかキューピーコーワゴールドかなんだか
しらんが、要求ぐらい普通に書きやがれ!」
タフガイ刑事、QRコードです。
犯人「QRコードだから、携帯で読めばいいだろうが」
タフガイ「俺のは携帯じゃなくて、ピッチなんだよ!電話書ける前の
080で気付け!」
タフガイ刑事、080は現在携帯にも使われていますが…
犯人「そうか、読めないのか、それは仕方ないな、人質の命は終わりだな
お前の貧乏と技術音痴のせいで、気の毒な話だ…」
タフガイ「待て待て、まあ待て、じっと目を凝らせば、肉眼でもわかるかも
知れんから、もうちょっとQRコードの事について教えてくれ」
犯人「パッと見で、わかるわけないだろ!」
その通り、犯人の分析は正しい
タフガイ「そんなこと、やってみないとわからないだろうが、いいから
詳細を解説しやがれってんだコンチクショー!」
犯人「なぜ、脅されている立場で逆切れできるんだ…まあいい、
QRコードを構成する最小の単位(白黒の正方形)をセルという。
セルの組み合わせでQRコードは表され、位置検出パターン(切り出しシンボル)
と、タイミングパターン、誤り訂正レベルやマスク番号などの情報を持った
フォーマット情報、データ及び誤り訂正符合(リードソロモン符号)
から構成されている。」
タフガイ「ほうほう、それで?」
犯人「QRコードシンボルは、切り出しシンボルによってどの方向からでも
読み取ることができる様に工夫がされている。
また、リードソロモン符号によって、QRコードの一部分が汚れなどで
損傷した場合においてもデータを損失することがなく、復元することができる。
さらに、QRコードは、数字、英数字、漢字、バイナリのデータを扱うことが
でき、最大で数字なら7089文字、英数字なら4296文字、漢字なら1817
文字を表すことが可能だ。
また、漢字を表現するのに通常なら1文字16ビット必要なところを、
1文字13ビットで表現することができる。
これはQRコードがデータ圧縮に優れており、日本語大容量のデータを
扱う場合において大変有利なことを表している。」
タフガイ「うん!それで?」
犯人「以上で終わりだ、では速やかなる要求の実現を期待する」
タフガイ「待て待て、さっぱりわからんぞ」
犯人「理解できないのであれば、交渉の余地はない、人質はジ・エンドだ」
タフガイ「この、ポリ野郎!ワガママも大概にしやがれ」
犯人「ポリ野郎はお前だろうが」
タフガイ「ああ、そうか、このターザン野郎」
犯人「それも、どちらかというとお前だろ」
タフガイ「ああ、そうだよな、テヘッ」
タフガイ刑事、照れている場合ではない
犯人「さて、お前との楽しくもないお喋りはここまでだ、残念だが
交渉は決裂だな」
タフガイ「ふふふ、残念だが立場逆転だ、追いつめられたのは、お前達の方だ」
犯人「なんだと?どういう事だ?」
タフガイ「このビルに爆弾を仕掛けたんだよ」
犯人「はあ?正気か?」
タフガイ「QRコードは読めねえ、お前らは人の話を聞かねえ、
どうせ人質は助からねえ、俺はマスタードが足りねえ、いいとこなしだ
だったら、全部めちゃくちゃにしてやるのさ」
犯人「おいおい、ハッタリにしちゃヒネリがないぞ」
タフガイ「ああ、確かに安っぽいハッタリだよな、ところが、どっこい
俺という人間はこんなバカな事に限って本当にやりかねない、
お前ら早く俺を止めろ!」
タフガイ刑事、滅茶苦茶である。
犯人「ちょ、ちょっと待ってくれ、早まるな!要求はなんだ」
タフガイ「俺にもスーパボウルのチケットを寄越しやがれ」
犯人「そっちかよ!もっと重要な要求があるだろ!」
タフガイ「ああ、それとマスタードたっぷりのホットドッグだ
ついでに気が向いたら、人質も解放しろ」
犯人「ついでかよ!」
タフガイ「はっはっは、どうせ要求なんて飲む気はないんだろ、
このイモ野郎!爆発するまでの間、チェリーパイでもテイクアウトしてな」
犯人「待ってくれ、人質は解放する、というか一千億人の人質なんて
いるわけないだろ!全部ウソッパチだよ」
タフガイ「ウソッパチか、語呂がいいな、俺もヤケッパチだ」
犯人「キャー、助けて~」
監督「はい、カット~!よかったですよ、タフガイ刑事の演技」
犯人役「お疲れさまでした!サスガですね、鬼気迫る演技」
タフガイ「ヒャッホ~、旅は道連れ世は情け、一緒に逝ってもらうぜ、
スイッチオン!」
監督「ん?」
犯人役「あれ?」
ドカ~ン