ガキ
「うわ~ん、僕の大事なパスワードが、盗まれ
ちゃったよう」
ヒーロー
「なんだとう!ちょっくしょう、ヂョッカーめ!
いたいけな子供のパスワードを盗むなんて
許せん!
所で、どんなパスワードを設定していたんだい」
ガキ
「ユーザIDと同じだよう、うわ~ん」
ヒーロー
「なんてことを!それは『ジョーパスワード』といって
一番設定しちゃいけないパスワードなんだぞ!」
ガキ
「うわ~んゴメンナサイ、今度からパスワードは空白に
しま~す。」
ヒーロー
「コラコラ!それも『ヌルパスワード』といって
設定しちゃだめなパスワードなんだ。
よい子は真似しちゃダメなんだだぞ!」
ガキ
「うわ~ん、うっかりしてたよ~」
ヂョッカー
「ぬははは、この子のパスワードは我々が頂いた!
残念だったな!」
ヒーロー
「お前は、ヂョッカー!貴様なんて事をしてくれたんだ!」
ガキ
「うわ~ん、ボクのパスワードを返せ~、ボカッ」
ヂョッカー
「ぐは~、やられた~」
ヒーロー
「ちょっと、待て!ヂョッカー弱ええな。」
ヂョッカー
「ぐふっゴレでガったと思うなよ」
ヒーロー
「落ち着け、まず鼻血を拭け」
ヂョッカー
「ふがふが、ぼげっ、
これで勝ったと思うなよ!」
ヒーロー
「お前、右手があり得ない角度に曲がっているぞ?
いいから病院行って来いよ…」
ヂョッカー
「うるさいよ!右手は元からプラプラしてんだよ」
ヒーロー
「強がるな、冷や汗が出てるぞ?」
ガキ
「そうだよ、やせ我慢は身体に良くないよ?」
ヂョッカー
「お前がやったんだろうがよ!」
ガキ
「そうだった、メンゴメンゴ。でもチビガキ相手に
声を荒げるなんでちょっと、カッコ悪いよね。ププ」
ヒーロー
「おいおい、そこまで言ったら、可哀相だぞ」
ヂョッカー
「ムキー、馬鹿にしやがって、お前らみんなの
パスワードを根こそぎ盗んでやるう!」
ヒーロー
「フッ、お前達の手段はわかっているんだ
名前、生年月日、ペットの名前なんかの
『個人情報』からパスワードを推測する方法か
『パスワード解析ツール』を使用して解析するかの
どっちかだろう?」
ヂョッカー
「ギクッ!」
ヒーロー
「そして、パスワード解析ツールは
少ない文字列から、あらゆる文字の組み合わせを試していく
『総当たり方式(ブルートフォースアタック)』か
いかにもパスワードに使われそうなありがちな単語を辞書にして
そこから順次パスワード入力を試みる『辞書攻撃』だろ?」
ヂョッカー
「ギクッギクッ!」
ヒーロー
「だから、パスワードには『個人情報』や『辞書に載りそうな単語』
『短い文字列』を設定しないように気をつける事、
こまめにパスワードを変更することで
ある程度は防げるんだ。だいたい、マンネリなんだよお前達のやり口は」
ガキ
「そうだよね?ヒーロー特撮ものと同じで、毎回同じ事の繰り返しだよね~」
ヂョッカー
「それは言ってはいけない約束だろう!今の一言は思いやりがなさ過ぎる!」
ガキ
「ヂョッカーのくせに思いやりとか言うなよ、恥ずかしい」
ヒーロー
「おいおい、少年、ずいぶんと辛口だなあ、事実をいうと傷つくぞ」
ガキ
「そうだね、ハッハッハ」
ヂョッカー
「カチ~ン、もう完全に頭に来た、こうなったら奥の手だ
お前らのパスワードを盗聴してやる~!
どうだ、これなら絶対に防げまい!ヌハハハ」
ヒーロー
「ぬぬぬ、なんと卑怯な手段を…ゆるさんぞヂョッカー
ピキーン、『ヘンシン』!」
ヂョッカー
「チクショウ!ライダーに返信しやがったか!」
ライダー
「違う!『変身』だ!メールを送りかえしてどうする、俺たちはメル友か!」
ヂョッカー
「ぐはは、なんなら本当にメルアド交換してもいいぞ。俺はピッチだけどな。」
ライダー
「いまどき、PHSかよ!」
ヂョッカー
「うるさ~い、早速お前の通信パケットを解析してパスワードを盗んでやる」
ライダー
「そんな事はさせん!喰らえ必殺、『チャレンジ・レスポンス』パンチ」
説明しよう!、『チャレンジ・レスポンス』は、ユーザ認証を試みる際に、
サーバから送られてくる毎回違う数値を元にパスワードを編集
してから送信するのだ。
だから、ネットワークにパスワードの生データが流れないから安全なのだ。
ヂョッカー
「グヘ~、右手があり得ない角度に曲がってる~」
ライダー
「元からだろ!
更に必殺、『ワンタイムパスワード』キーック」
説明しよう!、『ワンタイムパスワード』は、毎回パスワードを使い捨てに
するから、やはり安全なのだ!
ヂョッカー
「ひでぶ~、もはやここまでか~、最後に一言、言っていいか~?」
ライダー
「なんだ」
ヂョッカー
「救急車よんでくれ~」