彼女「ごめんね、遅くなっちゃって、待った?」
彼氏「う、ううん、今来たところだよ」
(本当は3時間前から来てたけど…)
彼女「どうしたの、緊張しちゃって、それじゃなんか初めてのデートだよ」
彼氏「ははは、ぜ、全然緊張なんて、これっぽっちもしていないよ」
(初めてのデートなんだよ)
彼女「さあて、今日はドコに連れて行ってくれるのかな~」
彼氏「え、映画なんてどう?」
(ホットドックには最初は映画からって書いてあったよな)
彼女「映画かあ、それもいいけど先にランチにしない?お腹すいちゃった」
彼氏「え、い、いい…よ」
(そんな展開、本には書いてなかったよ、どうすればいいんだ?)
彼氏「な、なにを食べに行こうか?」
彼女「ええ~、なんでもいいよ別に」
(そんな事言われても困るよ)
彼氏「じゃ、じゃあ吉野家なんてどう?」
彼女「ええ~、吉野家はなんかヤダ」
(さっき、なんでもいいって言ったじゃないかよ!)
彼氏「う~んとえ~っと、なんにしようかな、ハハ」
彼女「もう~、普通のイタメシ屋さんでいいよ~」
(イタメシ…?なんだそりゃ?…ああ、チャーハンのことか)
彼氏「わかった、一軒だけ、知っている店があるからそこに行こうか?」
~30分後~
彼女「なんか店の名前が『来々軒』って書いてあるよ、全然イタメシじゃないじゃん」
(なにい!イタメシって、炒めたメシの事じゃじゃないのかよ!)
彼氏「え、ゴメンね、でもここのニラレバ炒めは絶品だから」
彼女「私レバー大嫌いなの!」
彼氏「ゴ、ゴメン、じゃあレバー抜きにしてもらうよ」
彼女「それじゃ単なるニラ炒めじゃない!そんな安っぽい料理はイヤ!
でもめんどくさいからここでイイ」
(どっちだよ!)
~30分後~
彼女「でっさ~、ユミったら傑作なのよ、フェンディ買ったつもりが、よく見ると
フレンディって書いているのよ、ロゴマークもFFじゃなくてFLなの!
それを気づかないで買っちゃうから、チョーうけると思わない?」
彼氏「あ、うん」
(やばい、会話の内容が理解できない)
彼女「さっきから、なんでずっとROMってんの?」
彼氏「へ、ロムる?ロムるってなに?」
彼女「え~、そんな事も知らないの?ROMるって言ったら、人の話を聞いて
ばっかりのヤツのことだよ」
(なんだそりゃ)
彼氏「じゃあ、自分の意見も言う人間の事をRAMって言うのかい?」
彼女「はあ?ラムる?そんな事いうわけ無いじゃん」
彼氏「それはオカシイよ、だって、ROMっていうのはリードオンリーメモリの略
で、読み取りのみ可能な半導体記憶装置の事でしょ?
ファミコンのゲームカセットで有名になって、今でも読み取りだけが
可能なCDの事はCD-ROMって言うもんね。
それに対して、読み書きが自由に出来る半導体記憶装置がRAMだ
ランダムアクセスメモリの事だね、主にパソコンのメモリと言うときは
このRAMの事を差すんだ、それで僕がなにを言いたいかと言うと
ROMの反対語はRAMなんだから、何も喋らないヤツの事をROMる
っていうんだったら、良く喋るヤツの事はRAMるって言わないとオカシイ
っていう事だよ」
彼女「はあ、意味わかんない?」
(なにコイツ、チョーウゼー)
彼氏「だいたいさ、ROMって言うのは、半導体記憶装置に対する呼び方なん
だから、他の用途に流用するのはオカシイよ。
というか、それ以前にROMにも、色々種類があって、中にはデータの
書き込みが出来るものもあるんだよ、
一番代表的な、マスクROMは製造時に内容が書き込まれており、内容を
変えられないROMなんだけど、PROM (Programammable ROM)は
あとで利用者が書き込みができるROMなんだよ。このPROMの中でも
PROMは
書き込みは一度だけ可能で、一度書き込んだものは消せないメモリなんだ。
EPROM (Eraseable PROM)は
紫外線照射により内容の消去が可能で、再書き込みが可能なメモリなんだ。
EEPROM (Electrically Eraseable PROM)
電気的にバイト単位で消去書き込みが可能なメモリです。パソコンの
BIOSなどに使われているんだ。
フラッシュメモリもある意味、ROMの一種だ
なぜなら、従来のEEPROMを改良し、ブロック単位や全消去が可能で、
大容量化書き込みの高速化などを実現させたものだからさ。
フラッシュメモリデジカメなどに使われている、
スマートメディアやコンパクトフラッシュなどで使われているから
結構有名だよね。」
彼女「知らな~い、話もワケわかんな~い」
(コイツ、オタクじゃん)
彼氏「え、フラッシュメモリぐらいは、誰だって知ってるでしょ?」
彼女「知らないわよ、それに話がワケわかんなくてつまんないー」
(キミのブランド話も十分退屈で、訳がわからなかったけどな)
彼女「もう、次の店に行こうよ、ドコか連れて行って」
彼氏「え?じゃあ、映画でいい?」
彼女「なんか、映画って気分じゃなくなったから代官山に行く」
彼氏「ええ?今日は登山用具を持ってきてないよ?」
(今から山登り?ピッケルもコンパスも水筒も持ってきてないぞ)
彼女「なんで、代官山行くのに登山用具がいるのよ」
彼氏「ああ、そうか」
(どうやら、代官山というのは相当低い山らしい)
彼女「ああ、そういえば、お台場でもいいかな、フジにも言ってみたいし」
彼氏「ゴメン、今日は潜水具も用意してないんだ」
(おダイバーって、やっぱりダイビングの事だよな…でも、富士山に行きたいって
言うことは…う~ん、この娘、相当欲張りなんだな)
彼女「何言ってんの?お台場は、ゆりかもめでいけばいいじゃん」
彼氏「そ、そうなの?」
(百合カモメ…?きっと船の名前だな…凄いな、船持ってるのか)
彼女「う~ん、でもお台場遠いから、やっぱヒルズにしようか」
彼氏「ヒルズ?う、うん、いいねえ行こう!」
(ヒルズ?なんだそりゃ?)
~30分後~
彼女「人多いよ~」
彼氏「う、うんそうだね」
(六本木にこんな巨大な建物あったっけな?)
彼女「人混みキライだから、もうイイ」
彼氏「そ、そうなの?」
(キミが行くって言ったじゃん!)
彼女「どこか連れて行って」
彼氏「デ、デスコとかだよね?」
(本ではデスコで親密になれるって書いてあったな)
彼女「ナニそれ?クラブの事?どこかいい場所しってるの?」
彼氏「い、いや知らない」
彼女「ダメじゃん、じゃあもう帰る?」
彼氏「お、送っていくよ」
彼女「ちょっと!ホントに帰る気なの?まだ昼の3時よ!」
彼氏「あ、そうか、じゃ、じゃあ上野の動物園に…」
彼女「アタシは小学生か!」
彼氏「じゃ、じゃあディズニーランドに」
彼女「遠いわよ!今から行って遊べる訳ないでしょ!」
彼氏「じゃ、じゃあハチ公前に」
彼女「二人が一緒にいるのに、これ以上誰と待ち合わせるのよ!」