年末年始、リメイク特集
ガラガラッ! 教室の扉が開かれて、深紅のジャージ
を身に纏い、熱血教師は颯爽と登場した。
熱血「みんな、おはよう!今から授業を始める!今日はCPUについてだ、
CPUとはセントラル・プロセッシング・ユニットの略で
中央処理装置と訳される。
CPUはよい!よいぞ。
なんといっても、熱い、熱い血潮がヒートでハートだ」
生徒「先生、言っている事は皆目理解できませんが、
CPUが熱いのは、よくない事だと思いまーす」
熱血「なぜだ!鈴木、ハートが熱いというのは大事なことだぞ」
生徒「CPUは熱くなると、性能が悪くなって処理速度が落ちます
そして、最後には熱暴走を起こして壊れてしまいま~す」
熱血「なに、ありえん、それはありえんぞ
のび太君の『ドラえも~ん、いい加減未来に帰りなよ』
というセリフぐらいありえんぞ」
生徒「いえ、ありえまーす、
なぜならCPUを構成する、半導体や金属の電気抵抗は温度が
上がれば上がるほど高くなるからでーす。
そして、これらの温度は電気抵抗が上がることで更に上昇します。
こうやって、悪循環が続いて熱暴走が発生するのでーす。」
熱血「そうなのか、じゃあ先生が渾身の体当たりで熱暴走を食い止めてやる」
生徒「無意味な事はヤメテ下さい、むしろ暴走しているのは先生の方でーす。
熱暴走を解消するには、CPUを冷やす事が先決です。
CPUを冷やすためには、ヒートシンクやCPUファンが使われます。
ヒートシンクは、放熱のために使われる金属製の板のことで
CPUに密着させて取り付けます。形状はバイクのラジエターに似た形を
しています。
機能もラジエターに酷似しており、空気中に露出する金属部分を
少しでも多くする事で、表面積を増やし、放熱効果を高めています。
熱血「という事はなにか?金属ってのは、表面積が多いほど熱が逃げやすくなる
ってことか?」
生徒「その通りでーす。CPUは扁平な板状をしている為、急速に放熱するには
表面積が足りません
よって、ヒートシンクを密着させる事で、CPUの表面積を増加させる効果が
あります。」
熱血「うおお~私は今モーレツに感動しているうぅ!
鈴木!お前はなんて優秀な生徒なんだ~!今すぐお前を抱きしめて
やりたい!先生の暑い胸板に今すぐ飛び込んでこい!
そして、今から夕日に向かってランナウェイだ!」
生徒「貴方は森田健作ですか?しかも、まだ朝です。」
熱血「ってことはなにか、CPUファンっていうのもやっぱり表面積が
ヒートランドでアレなのか」
生徒「言ってる事が理解できません。
CPUファンというのは冷却するための小型の空冷ファンです。
わかりやすくいうと、CPU専用の扇風機です。
CPU周辺の空気を対流させる事によって、熱気を移動させます
通常、CPUファンはセットで使用される事が多く、ヒートシンクで
吸収したCPUの熱をCPUファンで逃がすという構造になっています。」
熱血「なんという事だ~、私は聖職にある身でありながら、今までなんと
無知だったのだ~!いか~ん、今から校庭10周!いくぞ鈴木!」
生徒「いいから、授業を進めて下さーい。」
熱血「ハッ!そうだった、今は神聖なる授業の真っ最中、校庭10周も
魅力的だが、今は、授業に専念せねば」
生徒「先生、賢明な選択でーす。」
熱血「そうか、ガハハ、では早速問題だ、今の代表的なパソコンのCPUは
何ビットか判るか?」
生徒「今のパソコンの代表的なCPUは32ビットです。
CPUは32ビットの代表的なCPUは
ペンティアムシリーズ:インテル社
アムドアスロン :アムド社
セレロン :インテルl社
MIPS R3000カスタム :プレイステーションCPU
などが該当します。
ちなみに、32ビット以外のCPUの代表は以下の通りです。
128ビットCPU
EmotionEngine :プレイステーション2CPU
64ビットCPU
アムド アスロン 64 :アムド社
アイテニアム :インテル社
R4300 :nintendo64のCPU(MIPS社)
16ビットCPU
68000 :X68000のCPU(Motorola社)
80286 :Intel社
65816 :スーパーファミコンCPU
8ビットCPU
8080 :インテル社
Z80 :ザイログ社
6502 :ファミコンCPU
なお、基本的にはビット数が大きい方が処理速度が速いと言われて
いますが、CPUにはこの他にも動作周波数という指標もあり
一概にビット数が大きいからといって速いとも言い切れません。 」
熱血「く、詳しいな、ではCPUの32ビットとか64ビットとかいう
ビットという単位、これはそもそもなにを表しているかわかるかな?」
生徒「レジスタの容量の事です。ちなみにレジスタとはCPUに内蔵されている
極めて小容量で高速なメモリの事です。」
熱血「なにい?そうなのか!先生はてっきりバス幅の事と思っていた、
なんてことだ、むぬぬ。」
生徒「バスとは、コンピュータの内部でデータのやり取りを行うための伝送路
の事ですね。よく間違えられるんですよ。仕方のない事です。」
熱血「くはっ!生徒に教わるとは!私はもう教師失格だ!どうしたらいい!
そうだ、夕日に向かって叫ぼう!」
教室の窓を荒々しく開けて、爽やかな朝の日差しに向かって彼は叫ぶ。
熱血「海のバッキャロ~!!」
生徒「先生、ここには海はありません」
熱血「なにい!そうだったのか?じゃあ、ヤッホ~!」
生徒「先生、今は登山中ではありません」
熱血「ぬああ!じゃあ…デュワッ!」
生徒「先生、アナタはウルトラマンでもありません」
熱血「なにい!そうだったのか?じゃあ、ビンゴ~!」
生徒「先生、ビンゴゲームは忘年会までガマンですよ」
熱血「ああ、そうだった、じゃあ、ネ~ロ~!」
生徒「それじゃ、『フランダースの犬』の最終回じゃないですか!」
熱血「コレもダメなのか?では、ハイジがハイジが立ったわ!」
生徒「ハイジは初めから立てるでしょうが!」
熱血「イヤ~ン、ジャイアン、見ぢゃイヤ~ん」
生徒「勢いに任せて、下らないダジャレを言わないで下さい!」
熱血「わかってるよ!ついつい、勢いで言っちゃったんだよ!」
生徒「先生、叫びたいんだったら、校庭に穴を掘って叫んだらどうです?」
熱血「そうか!その手があったか!…で、なんて叫べばいいんだ?」
生徒「やはり、お約束として『王様の耳はロバの耳』とか…」
熱血「なるへそ!鈴木、ナイスアドバイスだ!早速行って来るぞ!」
熱血先生は、弾丸の様に教室を飛び出し、倉庫からスコップを探り出すと
校庭に深さ50m程度の穴を掘って、その中で絶叫を始める。
熱血「俺様の耳はパンのミミ~!」
やはり、熱血先生は、基本的に何かを間違えている。