(今回のコラムは過去のコラムのリメイクです)
店員「いらっしゃいませ~」
お客「ええっと、じゃあ、取りあえずビールで」
店員「取りビーでございますね、ありがとうございます」
お客「略すなよ!」
店員「ご一緒にポテトはいかがでしょうか?」
お客「イヤ、マクドナルドじゃなんだから!ポテト勧めてどうすんだよ!
最初はお通しを出してよ」
店員「仮死困りました~」
お客「変な漢字を当てるんじゃない!」
~5分後~
店員「お待たせしました~ご注文のポテトで~す」
お客「だから、ポテトは頼んでないって言ってるだろうがよ!」
店員「ああ、Lサイズでしたか」
お客「大きさの問題じゃねえよ!」
店員「では、ご注文お願いしま~す」
お客「先にビールをもってこいよ!ったく…
んで、この店のオススメは何なの?」
店員「真空管でございます」
お客「せめて、食い物を言え」
店員「真空管とは、真空のガラス管内に電子を飛ばす装置でございます。
真空管には大きく分けて二つの働きがあり。
一つは交流電源を直流にするための整流機能、
もう一つはなんらかの信号を増幅するための機能になります。
真空管は、ヒーターで暖められたカソード(陰極)から飛び出した
電子がプレート(陽極)に飛びつくのを、グリッド(制御格子)
電圧で制御するという動作をしております。
この素子で、最初のコンピュータは作られましてございます。」
お客「俺の話を聞こう!な!俺は、オススメの料理を教えろって言ってるんだよ!」
店員「ポテトでございます」
お客「ポテト喰いたいんだったら、マクドナルドに行ってるよ!
ここは居酒屋なんだから、酒のつまみを紹介しろと言ってるんだよ!」
店員「ああ、トランジスタでございますね」
お客「だから、違うって言ってんだろ!トランジスタで腹がふくれるのか!」
店員「クスクス、お客さん、ご存じないんですか?トランジスタには増幅機能が
あるんですよ、っていうか増幅機能を持った半導体素子がトランジスタ
なんです。トランジスタは1947年にアメリカのベル研究所で開発
された。真空管に代わる電子素子で、P型半導体とN型半導体の
2つのダイオードを組み合わせた構造になっています。よって、
トランジスタはP型とN型のそれぞれの半導体にもう1つ半導体に
組み合わせた電子部品と言うことになります。
その種類はP型半導体をN型半導体で挟んだNPN型トランジスタと
N型半導体をP型半導体で挟んだPNP型トランジスタの
2種類が存在するんです。」
お客「それがどうしたんだよ、電気が増幅されたら、俺の空腹は
満たされるのか!」
店員「お客さんの場合、ハラを満たすよりも、頭脳の知識を満たす方が
先のような気がします」
お客「うるせ~、酒と食い物さっさと持ってこーい!」
~5分後~
店員「お待たせしました~ご注文のICで~す」
お客「バカかテメーわ!こんな鉄の塊、俺の胃袋でも消化できねえよ!」
店員「しかし、ICは人の世に無くてはならないものなのです」
お客「今、この時点の俺にとっては必要ないんだよ!」
店員「お客さん、落ち着いて下さい!」
お客「お前がまともなシロモノを持ってきたら、すぐにでも落ち着けるんだよ!」
店員「でも…、でも…」
お客「でも、何だ?」
店員「ICって言うのは、シリコンの板の上にトランジスタや抵抗などの素子
をいくつも配置し、全体として一つの機能を持たせたもので、
日本語では、集積回路というんです。」
お客「ウキー、オメエじゃ話にナラネー!絶対にナラネー!
おい、店長読んでこい!店長!」
店員「はあ、わかりました…」
~5分後~
店長「どうしたんですか?」
お客「アンタらの社員教育はどうなってるんだよ!」
店長「スミマセン、お客さん、しかし、ICというのは、トランジスタ、抵抗、
コンデンサ、ダイオードなどの素子を集めて基板の上に装着し、
各種の機能を持たせた電子回路なんですよ。」
お客「店長~!お前もか~!」
店長「ええ、近年ではトランジスタの小型化が急速に進み、ICの集積度は
指数関数的に上昇しているんです。1959年に考案され、
現在では様々な機器に組み込まれているんですよ。」
お客「はあ、コイツらには、ナニを言っても無駄なのか?」
店長「そういえば、1チップに収められたICのうち、
素子の集積度が1000個~10000個のものを
LSI (大規模集積回路)って言うんだよね~♪バイトくん♪」
店員「更に、1チップに収められたICのうち、
素子の集積度が10000個を超えるものを
VLSI 超大規模集積回路)って言うんですよね~♪てんちょ~♪」
店長「はっはっは、やるなあ、バイトくん」
店員「えっへっへ、これでお客さんも大満足ですね~♪てんちょ~♪」
お客「んなわきゃねーだろ! いいからアルコールを持ってきてくれよ!」
店員「かしこまりました、どうぞ!」
お客「なんで、ウィスキーボンボンを持ってくるんだよ!」
店員「アルコールが入ってましたので」
お客「もういいよ、ウィスキーボンボンで…じゃあ、枝豆を持ってきてよ」
店員「かしこまりました、どうぞ!」
お客「これグリンピースじゃんよ!」
店員「ええ、ミックスベジタブルから抜きだすのは大変でした。」
お客「限りなく意味のない行為に粉骨砕身するなよ」
店員「すいません、すぐにニンジンとコーンも追加します」
お客「もういいよ、グリンピースで…じゃあ、ソーセージを持ってきてよ」
店員「かしこまりました、どうぞ!」
お客「なんで、魚肉ソーセージなんだよ、もっとビアにぴったりマッチング
したソーセージにしてくれよ!」
店員「え?そうなんですか?失礼しました、すぐにマチ子先生を連れてきます」
お客「それじゃマッチングじゃなくてマイッチングになっちゃうじゃんよ!
もう、ソーセージはいいから、ホッケも持ってきてよ」
店員「かしこまりました、ヽ(`Д´)ノ ホッキアゲ !」
お客「それは、ホッキ貝じゃんよ!お前は2ちゃんネラ~かよ!」
店員「え?失礼しました、じゃあ、ホッケって何なんですか?」
お客「寝ボッケた事言うなよ、お前はそんなことも知らないのかよ!
北海道の人に刺されるぞ!」
店員「もう、慣れました」
お客「慣れんなよ! もういいよ、じゃあ、チヂミ持ってきてよ」
店員「かしこまりました、どうぞ!」
お客「やるとは思ってたけど、なんでシジミ持ってくるんだよ
しかも生じゃん!せめて、おみおつけにしてもってこいよ」
店員「そうでした、ジ~ン」
お客「しみじみすんなよ」
店員「お客さん、私、なんだか楽しくなってきました」
お客「俺はだんだん不愉快になってきたよ」
店員「よかったですねえ」
お客「良くないだろ、なんかウィスキーボンボン、スゲエ甘ったるいよ」
店員「そうですか、なんなら、日本酒と交換しましょうか?」
お客「初めからそうしてくれよ~」
店員「かしこまりました、どうぞ!」
お客「なんで、樽ごと持ってくるんだよ~、今から鏡割りしないと
いけないじゃんよ~」
店員「ハイ、ハンマーです」
お客「いいよ、さすがの俺も、浴びる程は飲めないよ~」
店員「そうですか、じゃあ、ブランデーと交換しましょうか?」
お客「そうしてもらえると助かるよ~」
店員「かしこまりました、どうぞ!」
お客「何で、セントバーナードが、首の小ダルに入れて持ってくるんだよ~
俺は、雪山の遭難者かよ!」
店員「さあ、パトラッシュ、お客様を、天上(ヴァルハラ)にお連れしなさい」
お客「色んな意味で間違っているぞ!」