登場人物
エリザベー㌧:カレンダーの所に住み着くブタ、黒毛ブタになるのが
夢らしい
少女:疑問の多い、女の子
少女「ねえねえ、エリザベー㌧ちゃん」
エリ「なんじゃ?」
少女「聞いてもいい?」
エリ「後にするのじゃ、わらわは今、ブタのミミガーを喰らい尽くす事に
夢中なのじゃぞよ、ちょっと、待ってたもれ」
少女「いいよ」
エリ「よし、いい子じゃのう」
少女「コンピュータって、何で動くの?」
エリ「結局聞くのかえ!」
少女「いいでしょ、教えてよ」
エリ「コンピュータは、電気で動くのじゃ」
少女「何で電気で動くの?」
エリ「人力で動かしても疲れるだけだからじゃ」
少女「じゃあ、コンピュータって、何ができるの?」
エリ「なんでもできる」
少女「何でも?じゃあ、ケーキも作ってくれるの?」
エリ「物理的な要求をするでない、じゃあ言い方を変えると
コンピュータ計算しかできん」
少女「さっき、なんでもできるっていったよ?」
エリ「だから、計算が出来たら、大概の事は出来るようになるのじゃ」
少女「わからないよ」
エリ「要は、情報を処理できるってことなのじゃ」
少女「それも、わからないよ」
エリ「ああもう、鬱陶しい小娘よの!そんな事では
わらわの様なボン・キュッ・ボンの素晴らしい
ナイスバディにはなれないぞよ!」
少女「なりたくないもん」
エリ「ブヒー!可愛げのない小娘じゃ、よいか?
コンピュータにはテレビとかプリンタとか
色々な機械が付いているじゃろ?
あそこに使っている人が「欲しい」と思っている
ものを表示させる事が出来て、その後、
覚えておかせる事も出来るのじゃ」
少女「ふ~ん」
エリ「テレビというのは、お主が見たい番組なんかを
好きなときに見させてはくれないじゃろ?
コンピュータは、使う人が「これがやりたい」
と思っている事の手助けをしてくれる機械なのじゃ」
少女「でも、ケーキは出せないんだね」
エリ「ドラえもんじゃないからのう、『重さのあるもの』を
扱うのはちょっと苦手じゃな。しかしじゃな、
ケーキを出す事は出来ないが、ケーキの作り方を調べる
事はできるぞよ」
少女「どうやって?」
エリ「インターネットで、『ケーキの作り方』を検索すると
山の様にサイト見つかるのじゃ」
少女「インターネットってなに?」
エリ「ぶゆ~…、えっとな、今の時代はな、コンピュータは、
他の世界中のコンピュータと仲良しなのじゃ、だから
1台のコンピュータが知らない事も、他のコンピュータ
に教えてもらう事で、色々な事を知る事ができるのじゃ」
少女「どうやって、教えてもらうの?」
エリ「キーワードを質問する事で教えてくれるのじゃ、例えば
『チーズケーキ』を知ってる人、この指止~まれ!
って言って、集まってきた人たちに、教えてもらうような
ものじゃな」
少女「ふ~ん」
エリ「あとは、相手の住所がわかっているのじゃったら、
相手の場所に直接行って教えてもらうというのもアリじゃ
自分の知りたい事を教えてもらえたらそれでOKじゃし
もっと色んな事を知りたければ、他のお友達コンピュータの
所にも行って、教えてもらえばいいのじゃ」
少女「じゃあ、コンピュータはお友達がいっぱいなんだね」
エリ「そうじゃな、『友達100人出来るかな?』とか
そういうレベルを遥かに超越しておるな」
少女「じゃあ、私もコンピュータが欲しいなあ
私もお友達がいっぱい欲しい」
エリ「お主がいうコンピュータとは、パソコンの事じゃな」
少女「なんでもいい、とにかく欲しいの」
エリ「パソコンはお主にはまだ早いのう」
少女「どうして?」
エリ「理由は2つあってのう、1つはパソコンは値段が高い事じゃ
もう一つは、インターネットの世界は危険に満ちあふれている
からじゃの」
少女「コンピュータって、みんな友達じゃないの?」
エリ「まあ、友達の中には、悪い友達や意地悪な友達も
いるという事じゃ。お主も普段、知らないオジサンには
付いていくなと言われておるじゃろ?
コンピュータの世界にも、いい人と意地悪な人がいるのじゃ」
少女「エリザベー㌧ちゃんはいい人なの」
エリ「『いい人』なのではない、『いいブタ』なのじゃ」
少女「いい人じゃないんだね」
エリ「ブタぢゃからのう」
少女「どうしてブタなの?」
エリ「クマやヒヨコだったら、キャラがカブるからじゃ」
少女「よくわからないよ?」
エリ「わからずとも良いのじゃ、さあわらわは、
今から豚バラの串焼きを食するよって、そなたは
家に帰るのじゃ」
少女「うん、わかった」
エリ「よし、いい子じゃのう」
少女「で、なんでエリザベー㌧ちゃんは食べてばっかりなの?」
エリ「結局帰らないのかえ!」
少女「うん」
エリ「あまり遅くまで遊んでいると人さらいに攫われてしまうぞえ」
少女「もう、さらわれてるもん」
エリ「人聞き…もとい、ブタ聞きの悪い事をいうな
わらわは、そなたを攫ったりしてはおらぬぞよ
ただ、豚まんと間違えてテイクアウトしただけじゃ」
少女「なんで、豚まんと間違えるの?」
エリ「わらわは、腹が減っている時は、全ての物が
食べ物に見えるのじゃ。
済まぬ事をしたのう、お家に帰るがよいぞえ」
少女「ここドコ?」
エリ「わらわの豚舎じゃ」
少女「とんしゃってナニ?」
エリ「わらわのお家じゃ」
少女「四角いオリに囲まれているよ?」
エリ「この方が落ち着くのじゃ」
少女「じゃあ、ブタ箱だね」
エリ「イヤな表現をするでない!」
少女「ねえねえ、エリザベー㌧ちゃん」
エリ「なんじゃ?」
少女「コンピュータって、何で動くの?」
エリ「ブヒ~!」