王様
「おお、勇者ロト6よ、しんでしまうとはなにごとだ」
勇者
「王様!このゲーム始めたばっかりです!」
王様
「おおそうか、勇者ロト6よ、よくきた
そなたにふっかつのじゅもんを教えよう」
勇者
「だから!聞いても意味がないですって」
王様
「ああ、そうじゃな、ではワシの頼みを
聞いてくれ、最近国中で『プロトコル』
という言葉が流行っておる。
意味はさっぱりわからんが、ワシは
キナくさいものを感じておってな…
ワシが思うにこれは暗黒の大魔王の
ことではないかと思っておるのじゃよ
そこでじゃ…
いけっ!勇者ロト6よ、魔王『プロトコル』
を見事うち倒してまいれ!」
王様はむかしから、そそっかしかった。
それでも王様は勇者の為に、こんぼうと50ゴールド
を用意してくれた。ここから、勇者の冒険が始まる
勇者
「こんぼうと50ゴールドって、しょぼすぎなんじゃ
ないかな、本当に魔王倒させる気あるんだろうか」
洗士
「まあ、いいじゃないか、まずは魔王『プロトコル』
の事について、人々に聞いてみようぜ」
坊主
「それがPRGの基本ですからね、南無~」
縫子
「そうですわ、リーダー!頼りにしてますよ」
勇者はパーティの選択をイマイチ間違えている。
しかし、アドバイスは割と的確だ。
勇者は彼らのアドバイスに従い、各地で聞き込みを
開始した。
街人A
「『プロトコル』の語源は古代ギリシャ語で、
巻物の最初の紙という意味がありました」
街人B
「現在でも『プロトコル』は、外交上の儀礼と
いう意味があります。」
街人C
「それが転じて、現在の『通信制御手順』という
意味になりました。」
魔物A
「要は、コンピュータ間で通信を行う時の
『取り決め事項』なんだよ、キキキ」
悪魔A
「そうだな、現実世界に例えると道路を走る時の
『道路交通法』にあたるかな?
たとえは、アメリカの道路と日本の道路を
くっつけた場合、右側通行と左側通行の違いで
車が衝突してしまうだろ?それと同じように
コンピュータ間での通信では、両者の『プロトコル』
を一致させる必要があるのさ、ケケケ」
竜王
「『プロトコル』といっても、ケーブルの接続コネクタの
形状の様な物理的な事から、メールのやりとりに関する
プログラム的な事まで色々ある、これらは7つのレベルに
分けられて、『OSI基本参照モデル』と呼ばれるのだワハハ」
魔王
「『OSI基本参照モデル』は以下のような構成になっている。
第1層(物理層)
電気的な変換や機械的な作業を受け持つ。
第2層(データリンク層)
隣接した通信相手との物理的な通信路を確保。
第3層(ネットワーク層)
相手までデータを届けるための通信経路の選択
第4層(トランスポート層)
相手まで確実に効率よくデータを届けるための制御を行なう。
第5層(セッション層)
通信プログラム同士の仮想的な経路(コネクション)の管理行なう。
第6層(プレゼンテーション層)
データ形式の変換。
第7層(アプリケーション層)
データ通信を利用した様々なサービスを人間や他のプログラムに提供する。
さまざまな種類のプロトコルはこれらのドコかのレベルに属する事になる
代表的なものでいうと、TCPは第4層(トランスポート層)で
IPは第3層(ネットワーク層)といった感じだ、
フッフッフ、理解できたかな?」
大魔王
「要約すると、『プロトコル』というのは
1.どうやって物理的に相手に接続するか
2.どうやってデータを相手に伝えるか
3.どうやって相手を特定するか
4.どうやって情報を表現し処理するか
という事を取り決めた『決まり事』という事になるかな
しかし、君たちは勉強熱心だな、関心したよ、ファハハハ
是非、今後とも仲良くやっていきたいね
また、遊びに来なさい」
こうして、彼らの情報収集は終了した。
勇者
「う~ん、ということは結局『プロトコル』って大魔王
じゃないんだな。」
洗士
「どうやら、そのようだな、しかしみんな親切な人ばかり
でよかったよ」
坊主
「顔はコワい人もいたけどね」
縫子
「そうですわ、全ては王様の勘違いですのよ、大魔王なんて
始めっからいなかったんですわ」
こうして、彼らは知らず知らずに世界を救った。
~THE END~
おつかれさまでした
リセットをおしながら でんげんをきってください。