ヒロシ
「お父さん!僕をお嬢さんに下さい!」
娘
「ヒロシさん!逆よ!反対よ!」
ヒロシ
「あ、しまった!お父さんを僕に下さい」
娘
「ヒロシさん!それも違うわ!父を娶ってどうするの!」
ヒロシ
「おわっ!とにかくお父さん、よろしくお願いします!」
父
「え~い、うるさい、どっちにしろ、お前の様なヤツから、
お父さんと呼ばれる筋合いはない!」
ヒロシ
「そんな、僕は真剣なんです」
父
「あたりまえだ!『なんちゃって』で来る奴がドコにいる!」
娘
「お父さん、ヒロシさんの話を聞いてあげて、ヒロシさんは
『ファイアウォール』のお仕事をしているの」
父
「なんだ、その『ファイアウォール』ってのは、
はは~ん、あれか、バンドマンか、軟弱な歌声で娘をたぶらかしたか!」
ヒロシ
「違います、『ファイアウォール』は
セキュリティ向上の為の、ネットワーク機器です。
『ファイアウォール』は日本語に訳すと
『防火壁』です、つまり自分のネットワークと外部ネットワークの間に
壁を作り、外部の不正な通信から身を守る機器なんです。」
父
「さっぱり、わからんぞ!はっは~ん、横文字で俺を混乱させようって腹か!」
ヒロシ
「だから違いますって、要は『ファイアウォール』は
インターネットへの『関所』の事なんです。しっかり、門を閉じて
怪しい連中が通過しないように見張る機械なんです。」
父
「ほう~なるほど、…って関心してはいかん、なんだ、そもそも
なんでそんな機械がいるんだ、ホントは別に要らない機械なんだろ!」
ヒロシ
「必要ですよ、実は通常のパソコンは穴だらけなんです。この穴(TCPポート)
から不正なデータが出入りしてしまうから、これを塞ぐ必要があるんです。」
娘
「お父さん、わかってくれた?『ファイアウォール』はインターネットの世界
で地味だけどとっても大事な仕事をしているの」
父
「いかんいかん!『ファイアボール』だか『ファイアマリオ』だか知らんが
娘はやらん!さっさと帰れ!」
ヒロシ
「わかりました、今日は帰ります、でも僕はあきらめません、
なんどでも来ます」
父
「お前のみたいな『不正パケット』の様なヤツはもうウチの敷居はまたがせん!
『パケットフィルタリング』して遮断してやる」
ヒロシ
「あっ!オヤジてめー、しっかり『ファイアウォール』のコト理解しているじゃ
ねーか、ふざけんじゃね~」
父
「見たか!娘よ!コイツ本性をあらわしたおったぞ!はっはっは!」
ヒロシ
「うるせー、こうなったら駆け落ちだ!おい、リョウコ!行くぞ!」
娘
「ヒロシさん…リョウコって…誰よ!」
ヒロシ
「しまった~~~~!!」